某ファミレスでモーニングを注文したときの話です。

コーヒーを飲みながらまったりしていたら、キッチンから大きな声が聞こえてきました。

 

「だから違うっての!これ!覚えてねヽ(`Д´)ノフ」

店長?らしき人物が新人さんであろうアルバイトスタッフに高圧的な話し方で仕事を教えていたのです。

 

僕は「おお朝から激しいね」と思いながら会話を聞いていました。

というより声が大きすぎて聞こえてきてしまったのですが・・・

それで、すごく気になった言葉があります。「レシピ見なくていいからやって!」

この言葉から僕は2つ感じたことがあります。

 

1つは「その人は新人さんでしょ?そんなにすぐ覚えられないんだからちゃんと教えてあげればいいのに」ということです。

 

そのスタッフの人は外国人の人で、おそらく東南アジアの国から来たのだろうと思います。

わからない日本語もあるでしょうから写真を見たほうが覚えやすいはずです。

 

ちなみにその外国人スタッフの人は萎縮しているような気がしました。

日本語がよくわからないなりにも「この人は怒っているな」と感じたのでしょう。

 

2つ目は「目的を見失っているな」ということです。

怒ることが目的ではないことは言うまでもありませんが、人が怒り始めると目的を見失うことがあります。

 

このファミレスの場合の目的は何でしょうか?

それは、この新人のスタッフの人に仕事を覚えてもらうことですね。

 

では、その目的のために店長さん?の行動は手段として適切だったでしょうか?

 

この場合の手段は

  • 「レシピを見ないでとにかく作れ」という指示
  • 怒りながら教えていた

この2つの行動が手段として適切かどうかということです。答えはもちろんNoですよね。

 

常に目的を考えることが大切

業種、業態、職種、業界を問わず言えることだと思いますが、常に目的を考えることが大切です。

これは仕事以外にも言えます。

 

あらゆることで手段の目的化や1つの手段しか見えていないのは問題です。

  • 目的から見て、その手段は適切か?
  • 最適な手段は何か?
  • そもそも目的は何か?

こういったことを常に考えなければいけません。

 

仕事を覚える(覚えてもらう)ことが目的だとしたら

  • 教える(教えてもらう)
  • メモをとる
  • マニュアルを見る
  • やらせる(やってみる)

という手段が考えられますね。どれも正しいと思います。

 

この手段の中から最も効果的であろうことが最適な手段だということです。

 

さっきのファミレスの場合はどうでしょうか?

効果的な手段は簡易レシピを壁に貼っておくことだと思います。

 

ちゃんとしたレシピとは別に簡易版のレシピをキッチンの壁に貼っておいて、忘れてしまっても見れば思い出せる状況を作ることです。

 

「それならメモをとればいいじゃないか!」

それも1つ手段として正解だと思うのですが、貼ってあるものを見るだけのほうがラクです。

 

漢字が読めない外国人スタッフでも写真を見れば料理が完成した形を見ることができます。

完成させるとは結果であり目的でもあります。

 

こう言うと、お店の店長さんは「スタッフを甘やかしたらレベルが下がるでしょ!?」という反論をしたくなると思います。

 

この発想が目的を見失っている思考です。目的は何でしょうか?

スタッフの人に仕事を覚えてもらうことですよね?

さらに目的を考えてみましょう。

 

スタッフの人に仕事を覚えてもらう目的は何でしょうか?

業種や職種を問わず、その作業を無事故で問題なく終わらせることですね。

 

では、その作業を無事故で問題なく終わらせる目的は何でしょうか?

従業員がケガしないため?クレームを起こさないため?

 

それらもあると思いますが、お客さんにサービスを提供するためです。

 

あと少しだけ考えてみましょう。なぜ、お客さんにサービスを提供する必要があるのでしょうか?

売上を作るためであり、利益を残すためですね。

 

「そんなこと言われなくてもわかってるよ!当たり前の話してどうするの?」と思う人もいるかもしれませんが、人は怒り始めると目的を見失いやすいです。

 

部下を甘やかさないことが目的ではない!

かつて「どれだけ汗をかいて歩いたかが営業マンにとって大事だ」みたいな考え方があった時代があります。

くつがボロボロになったら「それだけ頑張って仕事をしたんだ」と評価されていたということです。

今なら「ネットがあるならネット使おうよ」と考えるのが自然ですが、けっこうアホな考え方ですよね。

 

目的を見失っている上司は「部下を甘やかしてはいけない」とか「部下に厳しくして鍛えねば!」と考えています。

 

部下の人に優しく接するのが正解なのか、それとも厳しく接するのが正解かはわかりません。

タイプや相性にもよるでしょう。

 

1つ言えることはイライラすることや怒鳴ることは最適な手段ではないということは確かです。

「伝えたいことを伝える」ということが目的なら怒鳴ることやネチネチ言うのは適切ではないことは明らかです。

「でもね、部下が言うとおりに動いてくれないだよ!」と考える上司の人もいるでしょう。

気持ちはわからなくもないですが、少なくても最適な手段ではないはずです。

 

あえてキツイ言い方をする人もいますが、それも目的を見失っています。

「部下に悔しいと感じてもらって頑張ってもらうため」という目的があると主張をしたい上司もいると思います。

 

ですが、その部下の人が悔しいという感情で鼓舞されるタイプではなかったら、最適な手段とは言えないのです。

それに「部下を甘やかしてはいけない」と考える上司はやつあたりで言っている可能性があります。

 

「部下には優しく接してあげてください」というのが僕の主張ではありません。

くり返しになりますが、目的を常に考えましょうということです。

 

「部下のせいだ」とか「あいつが悪い」と考えるのではなく、最適な手段は何か?を考えなければいけないのです。

 

うまくいっていないのなら、少なくても自分の選択は最適ではないということが言えます。

 

「部下を甘やかしてはいけない」という考えを持ってはいけないのではありません。

その考えが良い結果を生んでいなければ最適な手段ではないのです。

 

ほめることが必要だと思えば部下をほめればいいですし、厳しく指導することが必要だと思えば厳しく言っていいのです。

 

注意しなければいけないのは「無意味な厳しさになっていないか?」ということは考える必要がありますね。

 

すごく極端な言い方をすると、

「電車もタクシーも使っちゃダメだよ!営業マンならくつがボロボロになっても必死に現場に向かったことをクライアントにアピールするんだ!」

という考え方です。

ここまで極端な考えの人はいませんが、その厳しさには意味があるのか?を考えたほうがいいですよね。

 

ラクをする=手抜きではない!

最適な手段を考えることはラクをすることだと言ってもいいでしょう。

 

ラクをすると聞くと手を抜くようなイメージを持ってしまいますが、無意味に苦しまないようにするという意味です。

あえて面倒なやり方をしないと言ってもいいでしょう。

 

どうしても大変でキツイ仕事もあるでしょうから、ラクできることばかりではありません。

ですが、大変でキツイ中でもラクをして望んだ結果を得るためには?という考えは必要です。

 

極端な言い方になってしまいますが、やる気がない人でも実行できるシステムがあって、やる気のある人だけが集まることが理想です。

やる気がない人でも覚えられるというのは難しいですが、クリエイティブではない部分はラクして作業が完結するほうがいいのです。

 

  • みんなは嫌がるけど、個人的にその作業が好き
  • 効率がいいわけではないけれど、個人的にやりたい作業がある

こういうこともあるでしょう。

 

その場合は最適な手段ではないけれど、残しておいていいと思います。

つまり、好きではない面倒なことはラクをしたほうがいいのです。

 

ラクをする=最適な手段を考える

最適な手段を考えるとは無意味に苦しいことをやらないという意味だとも言えます。

 

最適な手段を見つけるには

  • 目的は何?
  • その目的のために、どんな手段が考えられる?

ということを考えることで見つけることができます。

 

「AとBとCという手段がある」ということが見えたら、次に「この中で最適な手段は?」と考えます。

こんなイメージです。

 

「絶対Aだ」と決めつけるのではなく、「本当にAが最適?」と「他に手段はない?」と考えることです。

 

仕事であってもプライベートであっても次のように考えましょう。

  • Aは確実だけど面倒
  • Bはラクだけど、いろいろ不備が出る
  • Cは効率がいいとは言えないけど、個人的にやりたい
  • Dは手段として一番いいと言える

 

それぞれのメリットやデメリット、好きや嫌いを考えて選択しましょう。

この場合はDをメインにCを少々やるということが最適な手段だと言えるでしょう。

 

もちろんAがダメということはありません。

もしかしたらDよりもAのほうがいいという可能性もありますから。

 

Bに関しては最適な手段ではなく、ただラクをしたいだけの選択になってしまいます。

 

よく職場で「Aはダメ!絶対B!」とAを優先している人にBを強要する人がいますが、

僕は「その作業が終わればどっちでもいいんじゃないかな」と思うことがあります。

 

Aというやり方をOKすることは甘やかすことだという思い込みがあるとBを強要してしまいます。

 

目的を考えないと自分が苦しむ

目的を考えないと自分が苦しみます。

 

仕事であればガミガミ言われる部下ではなく、言っている上司が苦しみます。

子育てであれば子供も可哀想ですが、親が苦しみます。

 

そもそも目的が見えていない人もいます。

「私は絶対に年収1000万の人と結婚したいの!」という条件が譲れない婚活中の女性は目的が見えていない気がします。

 

本当に心から「年収1000万の人と結婚したい」と思っているならいいのですが、1つ手段にこだわりすぎている気もします。

 

この場合の目的は自分が何をしたいのか?どんなライフスタイルを望んでいるのか?ということです。

 

そして、その目的のために手段は最適か?ということを考えなければいけません。

 

「子供を甘やかしてはいけない」と考え「勉強しなさい!」と言ってしまう人は「目的は何だろう?」と考えてみてもいいですね。

 

仕事に限らず目的を常に自分に問うことは大事なことです。